電信(でんしん)とは  ≪電信・発明・雑誌≫

電気通信における信号伝送方式の一種。

伝送しようとする文言・画像などを電気的な符号や信号に変換して送信し、または受信する装置、およびこれを運用する行為、または送達された電報をいう。

人類は1000年以上も前から、のろしやトムトム(太鼓)などを通信の手段としてきた。文章を送る必要があるときは早馬(はやうま)や伝書鳩(でんしょばと)などがその手段となった。

1785年にフランスのクーロンCharles A. de Coulomb(1736―1806)によって帯電体または磁極の引力斥力の法則、いわゆるクーロンの法則が発見されたのち、多数の研究者が静電気、磁石、電流の磁気作用、電流による化学変化などを応用する通信方法を考案した。

これらの一部は、イギリスの鉄道に採用されたが、ほとんど実用化されることなく推移した。

一方、1793年にフランスのシャップClaude Chappe(1763―1805)は、セマホールsemaphoreとよばれる腕木(うでぎ)通信によって、パリとリール間で230キロメートルに及ぶ遠距離高速通信に成功した。

これは、約10キロメートルごとに設けた高い塔の上の腕木の形の変化を望遠鏡で観測して、これを中継するもので、類似の方式がイギリスでも実用化された。

電気を用いる電信といえるものは、イタリアのボルタCount Alessandro Volta(1745―1827)によって有名な「ボルタの電池」が発明されたあとに実用化されている。

イギリスのクックSir William F. Cooke(1806―79)とホイートストンSir Charles Wheatstone(1802―75)は1837年に五針電磁式電信機の特許をとり、1.5キロメートルの距離の通信実験を行った。

これがグレート・ウェスタン鉄道に採用され、ロンドンのパディントンとウェスト・ドレイトン間21キロメートルの実用化に成功した。

このシステムは1852年ごろにはイギリス内において6500キロメートルの電信路を完成するまでになっていた。もう一つの偉大な発明は、アメリカのモースSamuel F. B. Morse(1791―1872)とベイルAlfred Vail(1807―59)によって1837年に成し遂げられた有名なモールス電信機である。
update:2009年08月20日